PC6001VX マニュアル

by eighttails
http://eighttails.seesaa.net

目次

はじめに

Overview

本プログラムは、ゆみたろ様(http://papicom.net)作のPC-6001エミュレータ PC6001VをLinux等で動作するよう改変したものです。
PC6001VXの末尾のXはクロスプラットフォームのXです。(^^;
ターゲットはLinuxなどのUNIXライクOSおよびAndroidを想定していますが、移植性の検証として Windows用バイナリもリリースしています。が、こちらはほとんどおまけです。

起動方法

必要なもの

初回起動時の設定

必要なファイルが揃ったらPC6001VXを起動してください。起動の方法はお使いのOSに合わせたプラットフォーム固有情報を参照してください。
初回起動時には以下のエラーが出ると思います。

FirstBoot

ROMファイルはここで提示されたフォルダ内を探しに行くので、その場所にROMファイルをコピーするか、すでに別の場所にROMファイルを用意していれば、その場所を参照するように設定を変更することができます。設定を変更する場合は「Yes」をクリックしてROMファイルのあるフォルダを指定してください。

ROMファイルのCRCが一般に知られているものと合わない場合、または互換ROM使用時は以下のメッセージが表示されます。

RomCRC

警告されますが「Yes」をクリックすると以降ROMのCRCチェックをせずに起動するようになります。
ただしこの後の動作は自己責任です。

プラットフォーム固有情報

Windows

Linux

Android

使い方

メニュー

エミュレータのメイン画面上でマウスを右クリックするとメニューが表示されます。
Androidではメイン画面上でロングタップするとメニューが出ます。

Menu

キーボードショートカット

キー 機能
[PageUp] PAGE(↓↑)
[End] STOP
[ALT] GRAPH
[Pause]
[カタカナ/ひらがな]
かな
[PageDown] MODE
[ScrollLock] CAPS
キー 機能
[F6] モニタモード
[ALT]+[F6] フルスクリーン切替え
[F7] スキャンライン切替え
[ALT]+[F7] 4:3表示切替え
[F8] モード4カラー切替え
[ALT]+[F8] ステータスバー表示切替え
[F9] ポーズ (トグル)
[F10] ウェイト (トグル)
[F11] リセット
[ALT]+[F11] 再起動
[F12] スナップショット
[無変換] どこでもSAVE(1番スロットを使用)
リプレイ記録中は途中保存
[変換] どこでもLOAD(1番スロットを使用)
リプレイ記録中は途中保存から再開

マウス操作

ホイール付きマウスを使用している場合,動作速度の変更が出来ます。
ホイールUPで増速,ホイールDOWNで減速,左クリックで等速に戻ります。
動作速度の変化量は2倍速までが10%単位,2倍速を超えると100%単位です。

操作 機能
右クリック メニュー表示
左クリック 動作速度を等速(100%)に戻す
ホイールUP 動作速度を上げる(20倍速まで)
ホイールDOWN 動作速度を下げる(0.1倍速まで)

環境設定

メニューの[設定]-[環境設定]を選ぶと、環境設定ダイアログが表示されます。
設定変更を反映するには再起動が必要です。

開発者情報

ライセンス

ライセンスはオリジナルのPC6001Vのライセンスに従い、LGPLとします。
ただし、FMGEN部分に関してはCISC様(http://retropc.net/cisc/m88/)の設定されたライセンスに従います。この部分はフリーウェアにのみ使用を許可されています。
このプログラムを使用したことによるいかなる損害も作者のeighttailsは責任を持ちません。

ビルド方法

Windows

MSYS2環境上でビルドします。

  1. こちら(http://sourceforge.net/projects/msys2/)からMSYS2をダウンロードしてインストールしてください。
    VC++はサポートしていません。
  2. MSYSをインストールしたフォルダのmingw32_shell.batを実行
  3. /etc/pacman.d/mirrorlist.mingw32の1行目を以下のように変更し、gcc4.9を使う設定に変更。
    Server = http://downloads.sourceforge.net/project/msys2/REPOS/MINGW_GCC_4_9/i686
  4. MSYS Shell上で"pacman -Syy && pacman -Suu"を実行し、環境をアップグレード
  5. ダウンロードしたPC6001VXのソースをMSYS上のホームフォルダに解凍。
  6. ソースフォルダのwin32フォルダにカレントを移動
  7. "bash ./toochain.sh"を実行。ツールチェインをインストール
  8. "bash ./buildenv.sh"を実行。QtのライブラリとQtCreatorをビルド
    QtCreatorが/usr/local/bin/qtcreator.exe,Qtスタティック版が/usr/local/qt5-staticにインストールされます。
  9. PC6001VX.proをQtCreatorで開いて、スタティック版Qtを指定してビルドしてください。

Linux

Debian系のディストリビューションについて解説します。

  1. apt-get install build-essential libx11-dev mesa-common-dev libsdl2-dev qtcreator qt5-default qtmultimedia5-dev libqt5x11extras5-dev libqt5multimedia5-plugins libavformat-dev libavcodec-dev libswscale-dev を実行。
  2. ダウンロードしたPC6001VXのソースを解凍してください。
  3. PC6001VX.proをQtCreatorで開いてビルドしてください。
    IDEが嫌な人はQtCreatorの代わりにqmakeとqtライブラリを揃えればビルドできるでしょう。

Android

こちらを参考にして環境を構築してください。
http://qt-project.org/doc/qtcreator/creator-developing-android.html

既知の不具合、制約事項

更新履歴

■2.1 2015/08/29

■2.01 2015/01/10

■2.0 2014/12/27

■2.0RC1 2014/10/19

■2.0Beta4 2014/08/15

■2.0Beta3 2014/04/10

■2.0Beta2 2014/01/22

バグ修正

■2.0Beta1 2014/01/15

■2.0Alpha3 2013/08/18

■2.0Alpha2 2013/05/25(オフ会記念リリース)

■2.0Alpha 2013/05/07

■1.01 2013/01/02

■1.0 2012/11/30

■1.0β2 2012/03/09 バグ修正

■1.0β 2012/02/06

謝辞

オリジナルのPC6001Vを製作され、移植を快諾してくださったゆみたろ様、
Mac版を通じ、移植の障害を取り除いてくれていたであろうWindy様、
Qtについて勉強する機会を提供してくださった関東Qt勉強会および元NOKIAのエンジニアの皆様、
そしてP6コミュニティの皆様に厚く感謝申し上げます。